災害後によく訪れる「孤立」という状況
電気、ガス、水道。
それらのライフラインが寸断されてしまうという状況が、災害後にはよく起こります。
その状況を「孤立」と例えば呼んでみましょう。
そしてその「孤立」の仕方にも、ある意味「程度」があります。
今日は、あまり考えたくない「最悪な孤立」について一緒に考えてみましょう。
最悪な「孤立」の一例
災害後、何とか怪我をせずに切り抜け、家も倒壊せず・・・
というような状況でのライフラインからの寸断は、不安ではあるけれども、ある意味「軽度の孤立」と言えます。
それに対し、例えば
野外で一人取り残されてしまった! とか、 何処かに閉じ込められてしまった!
プラス何の装備もなく、着の身着のままの状態。
これはかなり最悪と言えます。
当然備えておいた「非常用持ち出し袋」なんかも自宅にあるし・・・。
そうなった時にはどうすればいいのでしょう。
サバイバルな状況における死因No.1は?
そんな最悪な状況に陥った際に、守らなければならないポイントが幾つかあります。
その中のひとつが「体温の保持」です。
気候が温暖な時期であったりしても、雨が降っていたり、津波で身体が濡れてしまったりすると、体温が低下し、数時間で命を落とす事もあります。
寒くて死ぬ というのが、サバイバルな状況における死因No.1と言われています。
上着もないし、火をおこすにもマッチやライターを持っていない。
仮に火がおきたとしても、燃やす燃料がない。
さて、どうしましょう?
そんな時にはこれを探せ!
フワッとした乾いたもの。
とにかくそのイメージに合うものであれば何でもいいです。
最悪濡れていても無いよりは全然マシです。
落ち葉でも、ゴミでも、新聞紙でも、クッションでも、衣類でも。
とにかくフワッとしたものを集めて、それを衣服の内側に詰め込みます。
出来るだけ沢山詰め込みます。
とにかく体温が「滞留」する層を設けて、熱の放出を少しでも防ぐことです。
保温するもの=衣服、火 などという既成概念は捨てて、とにかく「フワッとした乾いたもの」というイメージを探すのです。
雑誌や本があれば、そのページをちぎって丸める
車のシートを破れば中にはスポンジが入っている
とにかく周りをしっかりと観察すること。
温かく一晩を過ごせるとまではいかずとも、
寒いけど、何とか命を守れる
程度の「保温」が可能になる可能性は充分あります。
それも無かったら?
まれにですが、
「一晩中身体を動かして寒さを凌いだ。」
というサバイバル体験があります。(状況によっては歩き回ると危険です。)
仲間の専門家に聞いたところ、身体を動かす事による水分の放出があるので、一晩ギリギリ持つのではないかとの見解でした。
体温の低下では、状況次第ですが、一晩持ちません。
状況によってはこの方法で助かる事もあるでしょう。
是非覚えておきましょう。
一分、一秒でも長く!
一秒でも長く生き延びれば、生存する確率は高くなる!
それを信じて、諦めず、行動しましょう。
7月23日、24日開催の講座は、「最悪」な状況を想定し、それに備えるカリキュラムとなっています。
備蓄していた水が無くなってしまった!
マッチやライターが濡れて使えなくなってしまった!
そんな最悪な状況に備えておけば、それが「自信」に繋がり、パニックにならず、落ち着いて行動を取る事が出来ます。
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