古来インディアン(ネイティブアメリカン)の持っていた技術の中に、
「足跡を読む」
という技能があります。
私の先生は、かつて、雪男の足跡と言われる写真を見せられ、鑑定を頼まれたのだといいます。
そして一目でそれが偽者であると見抜いたんだそうです。
どう見抜いたのか?
2枚目(左側)の写真を見てみましょう。
これが、先生が「偽者」と見抜いた足跡の写真に近いものです。
この足跡は綺麗過ぎるのです。
あたかも、誰かが、真っ直ぐ上から砂の中に足を差し込み、そのまま、ほぼ寸分の乱れもなく、指も動かさず、垂直に引き抜いた足跡です。
要するに「スタンプ」のようなもの。
それに対し、上の写真を見てみましょう。
足跡の周りの砂の盛り上がりが見えますよね?
それから、この写真では分かり難いですが、深さも一定ではないです。
足跡の内部の深さも変化があります。
何か「生き物」が歩くときには、体重の移動があり、指それぞれにかかる力も変わってきます。
ましてや、足の抜き差しも、真っ直ぐ上からではありません。
要は二枚目の、人間っぽい足跡には、「生命」が宿っていないのです。
一枚目の足跡には、様々な「動き」が、砂の上に記録されています。
この砂の上に記録された「動き」を読み取る事によって、いんディアン(ネイティブアメリカン)の狩人達は、痕跡の主の細かい動きまで読み取ったのです。
この技術は「プレッシャーリリース」と呼ばれます。
そんな技術を持つ先生にとっては、写真の足跡ならぬ「スタンプ痕」を見抜く事は、簡単な事だったのだと思います。
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