Teachings From The Earth

「裸足が最も安全な靴だ!」原始の危機管理術に学ぶ

「一人」の危険性を認識しておこう

野外に一人で出掛ける方も多いと思います。

私も大好きです。

「自分と自然」という感覚は、一人の時にこそ強く味わえますし、野生動物や普段見れない鳥などが近くにやってきたりするのも大抵一人で居る時です。

その際に認識しておくべきは、「一人」でいる事の危険性です。

 

「手遅れ」が直ぐにやってくる

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例えば足を捻挫、骨折してしまう。

寒くて身体が震えだす。

深いぬかるみや、腰高の積雪にはまってしまう。

二人以上で行動している時には、充分に対応可能な状況。

それが一人だと命取りになってしまいます。

骨折して動けない!そういえば誰も肩をかしてくれない!

寒くて震えだし、マッチやライターを上手く使えない!一人では火をおこせない!

雪に下半身がはまってしまった!待てよ・・・一人では抜け出せないぞ!

一人で行動する際には、一人ゆえの危険を先ず「認識&対応策の準備」をし、「そういえば・・・!」という事にならないようにしましょう。

 

大地に生きる人々はどうやって危険を回避してたのでしょう?

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「対応策」の一つとして、様々な危険に対し、大活躍するのが「装備」や「道具」です。

ガッチリとしたハイカットのブーツで足首を守る。

簡単に火がおきるような着火剤や防水ライター等を持っておく。

スノーシューなどを履く。

野外で活動するには、物凄く重要な危機管理術です。

でもそんな「装備」のない原始の人々、ましてや野生動物は、どんな風に危機管理をしているのでしょう?

彼等の「原始の危機管理術」を一つ紹介しましょう。

 

「裸足が一番安全だ!」

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私の先生から聞いた言葉の中でも、中々センセーショナルな言葉でした。

原始的な生活をしている人々を見ると、コブラのような猛毒の蛇が生息する場所でも、「裸足」で生活しています。

勿論極端な例ですが、「裸足」は、時に「安全」をもたらします。

まず、速く動けなくなります。

足の裏が痛い分、ゆっくりと、丁寧にしか動けません。

現代靴を履いているように動いてしまうと勿論怪我をします。

そうではなく、ゆっくり、丁寧に、足を置くように動いてみましょう。

足の裏の敏感さが、ほんの少しの危険信号も察知します。

それから、次に足を置く場所もよーく観察するようになります。

蛇やダニが居そうな場所にも、凄く慎重に入るようになります。

行動範囲は狭くなり、移動時間も長くなりますが、そのペースこそ「自然」のリズムなのかもしれません。

 

「裸足」についてくる素敵な「おまけ」

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こんな興味深い体験があります。

焚き火用の薪を集めに出掛けるというアクティビティ。

当然安全な場所を事前に選択しておき、裸足で薪を集めにいってもらいます。

その際に、何人かには、靴を履いて薪を集めに行ってもらいましょう。

帰ってきたら、

「集めている最中に、どんな事がありました?」

なんて質問をすると、裸足で出掛けた人からは、時に冒険のようなストーリーを聞く事が出来ます。

自然の情景や、地面の冷たさ、暖かさ、そこから太陽の当たり方まで「気付き」が広がっていくのです。

靴を履いて出掛けた人は、周りの自然、自分の行動をきめ細かく意識しようとしていない限り、比較的淡白な経験談になります。

そう、「裸足」は、凄く豊かな「体験」「気付き(アウェアネス)」をもたらすのです。

「情報」が「感覚」を通して、たくさん入ってくるので、当然「危機管理」にも繋がるわけです。

 

先ずは暖かい、安全な場所から始めよう

新年一発目のワークショップでは、天候が許せば、裸足で歩いてみるところから始めます。

「寒そう!」「危ないのでは?」と思うでしょ?

日当たりのいい、北風をよけた、ふんわり乾いた落ち葉の上を歩くので、気持ちいいです。

その他にも、原始の感覚の使い方(アウェアネス)を体験します。

※この投稿は、裸足での野外活動を必ずしも勧めるものではありません。充分な下見などをし、安全をしっかりと確保した上でのエクササイズをしましょう。

 

 

 

 

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