一般的なキャンプよりも、もうちょっとテクニカル。
だけど原始技術やナイフ一本のサバイバルよりも手軽に、趣味感覚で始められるのがブッシュクラフトの楽しいところ。
でも、どこから?何から始めればいいの?という方も少なくない筈。
そんなわけで、「先ずはこんなところから始めてみましょう!」的なお勧めテクニックをご紹介します。
テクニックその1 タープシェルター&ロープワーク
ブッシュクラフトでは、一般的に「テント」よりも「タープ」でつくる宿がポピュラーです。
タープのシェルターは、オープンシェルターといって、片側が露出しているものが多いです。
風が入ってきて寒い!という点もありますが、その分風向き等の「ロケーション」を考慮しなくてはならないという奥深さがあります。
また、片側がオープンになっている分、醍醐味である「焚き火」を傍でする事ができます。
その熱と光をシェルター内に引き込む事が出来るのです。
ロープワークを数種類覚えれば、色々な形のシェルターが作れます。
テクニックその② 焚き火の仕方
先ずは、人工的な着火剤を用いず、マッチ一本で焚き火が出来ること。
そしてその維持が出来る事です。
焚き火から得たいのは、光と熱です。
焚き火がついたら、あとは時折大きな薪を足せば、息を吹きかけたり、仰いだりしなくても、安定して燃えてくれる焚き火。
ゆったりとした夜を過ごすのには不可欠なテクニックです。
小さな焚き火でも、しっかりと要点をおさえれば、充分な光と熱を得ることができます。
例えば熱反射板(Fire Reflector)なども有効です。
焚き火や反射板には様々な形、組み方があり、どれにも利点がありますが、先ずは自分の好きな形をひとつ、しっかりと出来るようになりましょう。
そして忘れてはならないのは、後片付け。
特に地面に直接焚き火をする方は、あとかたもなく綺麗に出来るようにしましょう。
テクニックその③ ナイフの使い方
効率よくナイフを使えるようになる前に、先ずは安全に使えること。
それを目指しましょう。
安全に使えるようになったら、今度は上手に使えるようになること。
何かを作りながらというのが一番覚えます。
手始めに皆さんにお勧めしているのが、ペグ – 杭です。
写真は、ナイフを始めて使ったブッシュクラフト講習の参加者さんが作ったものです。
まだ作成途中ですが、ナイフの基本の使い方に慣れるのには最高だと思います。
きちんと作ったペグは、タープシェルターを作る際に、実際に立派に機能するんですよ。
テクニックその④ 焚き火を使って煮炊きが出来る
焚き火は、暖をとったり、見ているだけでも充分ですが、折角ですので、それを十分活用できるようにしましょう。
先ずはコッヘルなどを使い、お湯を沸かせるようになること。
少しの燃料で、なるべく多くのお湯を沸かせるようにしましょう。
また、取っ手などが溶けたり、熱くて持てなくならないように、しっかりと焚き火のコントロールと調理台の調整が出来る事。
お湯が沸かせれば、とりあえず炒め物、スープ物など、調理も上手に出来るようになります。
そして何より、水の煮沸殺菌が出来るようになるので、イザというときにも役立ちます。
以上の4つのテクニックをお勧めする理由
以上のテクニックを知っておけば、イザ、森で道に迷った際等に、自分の命を守る事が出来ます。
シェルターのロケーションと作り方、ロープワークを駆使して宿を設け、
薪を集め焚き火にし、それを一晩中維持できて、
その焚き火を使って、上手に煮炊きが出来る。
それだけでも十分ですが、ましてやちょっとした食料を持っていれば、サバイバル(生き延びる)のポイントを全てカバーできるのです。
それぞれのテクニックをもっと増やして、洗練させていけば、もっと快適に過ごせます。
初めは練習用に、700円くらいのブルーシート等で練習することをお勧めします。
万が一焚き火がコントロールできなくて溶かしてしまっても、諦めがつきます。
例えばこんな感じで・・・
ブッシュクラフト、本当に楽しいです。
皆さんも是非始めましょう!
(社)CMLE認定 ブッシュクラフトアドバイザー資格取得講座では、上記のテクニックを含め、初めてブッシュクラフトに触れる人が覚えるべき知識とテクニックをカバーします。
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また上記講習を受講された方向けに、アドバンス&インストラクター講習を開催致します。
記事を書いた人
- サバイバル・インストラクター
- 自衛隊危機管理&サバイバル教官
- 一般社団法人危機管理リーダー教育協会(CMLE) 代表理事
- CMLE 災害対策インストラクター養成トレーナー
- CMLE ブッシュクラフトインストラクタートレーナー
1971年、世界で定められている地球の日(4月22日)に生まれる。幼少の頃より自然が好きで、渓流で魚を獲り、その場で焚火で焼いて食べたり等、自然に親しみながら子供時代をすごす。
1996年~2004年、カナダやアメリカを何度も訪れ、雪山登山、ロッククライミング、カヌー、カヤック、野外救急法、野外教育法、ネイティブアメリカンの古来の教え、大地と共に生きるサバイバル技術等を学ぶ。
2001年より WILD AND NATIVE を主催、2013年、一般社団法人危機管理リーダー教育協会を設立。現在も自分で学びながら、ネイティブアメリカンの大地と共に生きる術、哲学、アウェアネス(原始の感覚の使い方)、サバイバル技術等を、一般の方々から、現役自衛官、警察官の方々に至るまで、幅広く共有している。
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